学校における鬼ごっこの活用

日本の学校において、様々な形で鬼ごっこが行われて来ました。

学校においては、戦前から取り組まれていました。

最も学校の中で活用されていたのは、第二次世界大戦終了後の昭和20年代です。

戦争に関連し、物資が不足し、体育器具や遊具などがなかったことが関係しています。

小学校における活用

現在の学習指導要領では「鬼あそび」という形で鬼ごっこが例示されています。

時代により扱われ方が違っています。 

下に詳細を示しました。


幼稚園・保育園における活用

 「幼稚園教育要領」は昭和31 年に定められ、その後、昭和39 年、平成元年、平成10 年、平成20 年、平成29 年に改訂されています。昭和43 年からは「幼稚園教育要領指導書」が文部省から出され、その後平成11 年からは「幼稚園教育要領解説」と名前を変えたものが文部省(途中から文部科学省)から出され、現在に至っています。

 「鬼ごっこ(鬼遊び、鬼あそびを含む)」という言葉は、昭和31 年、昭和39 年の幼稚園教育要領に示されている。昭和31 年は、「第Ⅱ章幼稚園教育の内容 1健康」の中に「2.いろいろな運動や遊びをする。○なわとび・たまなげ・雪遊び・鬼遊びなどをする。」とあり、17 個ある運動遊びの例示の1つとして示されています。1964 年は、「第2章内容 健康」の中に「2いろいろな運動に興味をもち、進んで行なうようになる。(4)鬼遊びなど集団的な遊びをする。」とあり、9 個ある運動遊びの例示の1つとして示されています。

 また、昭和39 年の幼稚園教育要領を受けて、昭和43 年に出された「幼稚園教育指導書 一般編」には、鬼ごっこについての記述があり(p.64-71)、その中で、教育的意義、活動の姿、指導上の留意点について説明されています。

 「追いかけ鬼」「まる鬼」「陣取り鬼」の3つが例示されており、「教育的意義」の中では、活発な活動意欲を満足させること、走力や機敏性などを養うこと、友だちと仲良く遊ぶ態度を養うこと、工夫して遊ぶ態度を養うことが挙げられています。

 その後の平成元年、平成10 年、平成20 年、平成29 年の幼稚園教育要領および幼稚園教育要領解説(指導書)には「鬼ごっこ」という言葉は、示されていない。直接「鬼ごっこ」という言葉は書かれていないが、関連する内容は以下のように示されている。平成元年は、「第2章ねらい及び内容」の中に「健康 2内容(2)いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。とあります。平成10 年、平成20 年、平成29 年も同様の記述が見られます。